婚活パーティーでカップルになったお金持ちのK子さん。

NCB19によるPixabayからの画像

 

K子さんは、お金持ちだ。

ビンボーだと住めないM市に家がある。

別れた夫はお医者さんだそう。

お子さんもいるけれど、

生活に困っている様子はまったくない。

ときどきピアノを教えたりしている程度で、

あちらこちらへ旅行に出かけていた。

子どもも手がかからなくなって、

再婚を考えるタイミングだったのだろう。

そんなK子さんと僕は婚活パーティーで知り合った。



初めてのデートでK子さんは、

アパホテルの社長みたいに大きな帽子をかぶってきた。

やっぱりお金持ちは違う。

K子さんは僕を見て「ハンサムですね」と言った。

話し方もお上品だった。

「あの、わては庶民だす。大丈夫でっか?」

僕は思わず聞いた。

でも、相手が庶民だろうと貧民だろうと、

そんなことは関係ないらしい。

K子さんは優しく笑っていた。

 

あるとき、K子さんから旅行に誘われた。

まだ知り合ったばかりで、キスもしていない。

なのにいきなり、けれどごく自然に、

「クリスマス、二人でドイツに行きませんか?」と。

(ど、どこのどいつ⁉︎)

僕は心の中で叫んだ。

(そんな金おまへん〜!)

仕事を理由に断ったけれど、

OKしていたら、旅費は出してくれたのだろう。

保険金を掛けて、

崖から突き落とすつもりもないだろうし。

キスもエッチもしていただろう。

それどころか結婚すれば、

僕はいわゆる逆玉の輿というやつだ。

adamkontorによるPixabayからの画像

 

全国の同志たちよ。

婚活パーティーには夢とロマンがある。

sakkan

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