「がっつり」、ちゃっかり広辞苑に載る。

国語辞典の代名詞といえる岩波書店の「広辞苑」が

2018(平成30)年1月、10年ぶりに改訂された。

現代語では「朝ドラ、いらっと、上から目線、お姫様抱っこ、ごち、婚活、自撮り、ちゃらい、乗り乗り、無茶振り」など、カタカナ語では「アプリ、キーマカレー、サプライズ、スマホ、スルー、ツイート、ハニートラップ、ビッグマウス、ブロガー、メアド、リスペクト、レジェンド」などなど、新たに約1万語が追加されたらしい。

毎年1000語ずつ増えている計算だ。

中でも話題になったのが「がっつり」だろう。

がっつり? がっちり? がっぽり?

僕はこれまで、ただの一度も

「がっつり」という言葉を口にしたことがない。

流行語を安易に使うのは抵抗があるからだ。

どうでもいいでしょうけれど、僕のこだわりです。

芸能人がテレビで「がっつり」と言い始めた頃は、

確かに新鮮な、面白い響きの言葉だと思った。

諸説あるようだが、これは元々は北海道弁で、

お笑いタレントの加藤浩次さんが広めたとか広めないとか。



流行語を使う人は、すぐに使う。

それが流行語だし、もちろんいいんですけれど。

そして、あっという間に全国的に広まる。

あまりにも方々で「がっつり」を耳にするものだから、

使わないと心に決めている僕も、つい言いそうになったりする。

思うに「がっつり」は面白いだけでなく便利な言葉で、

汎用性が高いというか、応用が利くというか、

死語とならずに生き残ったのもわかる気がしないでもない。

ただし、この言葉には“副作用”がある。

僕は「がっり」という言葉が言えなくなってしまった。

どうでもいいでしょうけれど、事実なのです。

そういえば昔、「がっちり買いまショウ」という

テレビ番組があったなあ。昭和40年代だ。

とにかく、「がっつり」と「がっちり」は意味が違うのに、

「がっつり」の登場によってなぜか

「がっちり」が古臭く感じてしまい、

口に出すのがためらわれるのは僕だけでしょうか。

一説によると、「がっつり」が広まり始めたのは

2000年代に入ってかららしい。

そして18年という歳月を経て、ついに、

あの権威ある広辞苑に掲載されたのだ。

もはや流行語ではない

今では僕も「がっつり」使っている。

sakkan

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